4月3日号フロント 県立大生の小倉さん 仲間と共にコーヒー店の経営に挑む
人とのつながりが大事 ~「また来たい」と思われる店に

長野駅近くの中央通りに、コーヒーを販売するスタンドがオープンした。県立大学生の小倉翔太さん(21)が仲間と共に開いた「ODDOcoffee(オッド・コーヒー)」だ。

販売しているのは、「スペシャルティコーヒー」と呼ばれるコーヒー。生産者や農場が明記され、栽培や品質管理が適正に行われた高品質な豆だ。これを浅く焙煎し、注文を受けてからひいてドリップする。フルーティーですっきりした甘味が特徴で、「コーヒーは苦いものと思っている人が多く、驚かれる」という。自身が気に入った5種類のコーヒーを入れ、豆も販売している。

2018年に開学した県立大の1期生。静岡県出身で、進学先としてさまざまな候補があったが、長野市にできた全寮制の新しい大学が「面白そう」と入った。入学後は、グローバルマネジメント学部の「企(起)業家コース」で学びながら、長野駅近くの複数のコーヒー店でアルバイト。元々好きだったコーヒーが、知れば知るほど面白くなった。

3年生になった昨年4月、仲間とサークルを立ち上げ、インターネットショップで豆の販売を始めた。しかし豆のネット販売は競合店が多く、売れない。夏から権堂の屋外イベントでコーヒーを入れて売るようにしたことで、徐々に豆を買う人が増えてきた。「オフラインでの接触があって初めて売れるようになった。人とのつながりが大事と学んだ」

中央通りのスタンドもその延長だ。2月下旬にプレオープンし、4月から本格的に営業を始めた。それに伴い、小倉さんは本年度の1年間大学を休学。個人事業主としてコーヒー販売の事業化へ模索を続け、経験を積む。豆の販売で売り上げを伸ばすのが目標だ。

入学したころは公務員を志望していた。「生き方の方向はだいぶ違ってきているけれど」と笑うが、「自分がしてきたことの積み重ねで、自然な流れ」と受け止めている。「お客さんにコーヒーを飲む時間を楽しんでほしい」と、今日も一杯一杯のコーヒーを丁寧に入れる。

記事・写真 竹内大介

[ ODDO coffee ] コーヒーは1杯400円から500円。豆は100グラムで600円から1200円ほど。店舗の営業時間は12:30から18:00で、月・木曜日は休み。住所は南石堂町1423~5。

豆の販売も行うウェブサイトのURLは
https://oddocoffeeroaster.stores.jp/

写真左=来店客とコーヒーについて話す小倉さん。「話をすることで『また来たいな』と思ってほしい」
右上=中央通り沿いに開いたスタンド
右下=コーヒーと共に客に渡している名刺大のカード。表面に風味を表現した色とキーワード、裏面に農園の詳しい情報、味のバランスチャートなどを印刷